気になる病気の情報や症状のほか、
その時節・情勢に合わせた医療情報をお届けします。
春眠暁を覚えず...春は眠くなりやすい季節ですが、日中の強い眠気は病気によるものかもしれません。
睡眠時無呼吸症候群(SAS:Sleep
Apnea Syndrome)は、激しいいびきや睡眠中に10秒以上呼吸がとまったり、止まりかけたりが繰り返される病気です。睡眠時無呼吸症候群により睡眠が妨げられた結果、日中に強い眠気を引き起こして居眠り運転などの交通事故につながることが多くあります。また、繰り返す低酸素血症のため、高血圧症、心筋梗塞、脳卒中、糖尿病などの合併症を引き起こすリスクが高まることも報告されており、治療せずに放置しておくと命の危険がともなう場合があります。
睡眠時無呼吸や低呼吸は、寝ている時に空気の通り道である気道が閉塞してしまうことにより起こります。肥満型の方、首が短くて太い方、顎が小さい方に多く、もともと狭い気道が睡眠中に咽頭や舌の筋肉が緩みさらに気道が狭くなり、無呼吸や低呼吸が生じます。
睡眠時無呼吸症候群は、ご自宅で出来る簡易検査や終夜睡眠ポリグラフ(PSG)検査などの精密検査で、睡眠時の脳波や心電図、呼吸状態、血中酸素濃度量などを測定し、医師がその記録をみて診断します。
生活習慣の改善や持続陽圧呼吸療法装置(CPAP)、歯科装具(マウスピース)などを使って治療を開始します。CPAPとは、一定圧を加えた空気を気道へ送り込むことで気道を拡げ、空気の通りを良くすることで無呼吸や低呼吸の発生を防ぎます。また、外科的な治療が必要な場合もあります。
睡眠中の呼吸状態が改善することで日中の眠気や倦怠感などの症状が改善するだけでなく、心筋梗塞、脳卒中などの予防につながります。
令和7年関東地方の春一番は未だのようですね。春一番のような温かい春風に乗って、スギやヒノキなど、多くの花粉が飛散します。
花粉に過敏な方は、免疫の過剰反応によってさまざまな症状を起こします。花粉症は、花粉が原因で生じるアレルギー性疾患の総称なのです。花粉症の主な症状は、鼻水、鼻づまり、くしゃみ、目のかゆみですが、人によっては、発熱、頭痛、胃腸不良、倦怠感、神経症状が出る場合もあります。風邪症状と区別がつかない場合が多くありますので、ご心配な方はお近くの医療機関へ受診することをまずはお勧めします。
花粉症のセルフケアとしては、外出時にマスクを着用する、帽子やスカーフを着用するなど、身体への花粉の付着を防止することです。マスクを着用することで花粉の吸い込みを4分の1程度に抑えることができますし、衣類を花粉が付着しやすいウール素材のものから綿やナイロン、ポリエステルなどの化学繊維にすることでも防止効果があります。自宅に入る前には衣類に付着した花粉を払い落とし、手洗い・うがい・洗顔で花粉を洗い流しましょう。
そして、季節の変わり目は寒暖差が激しく身体に負担が大きくなる時期です。体調を崩すと花粉症状が重たくなる場合があります。花粉症に負けない抵抗力を持つことも大切な花粉症のセルフケアです。
3~4月は、入学・卒業・転勤・転職・異動などで生活環境が大きく変わる季節でもあります。歓送迎会など、何かと飲酒の機会が増える時期でもありますが、そんな時こそバランスの良い食事をよく噛んで規則正しく摂ることを心がけましょう。睡眠不足やストレスも免疫力低下につながります。飲酒は多飲せず、たしなむ程度を心がけましょう。
2月に入り、暦の上では春となりましたが、まだまだ寒い日が続きますね。
毎年2月は、全国生活習慣病予防月間です。
「生活習慣病」は、「食習慣、運動習慣、休養、喫煙、飲酒等の生活習慣が、その発症・進行に関与する疾患群」と定義されます。がん・心疾患・脳卒中・COPD(慢性閉塞性肺疾患)等の生活習慣病は、死亡者数の6割を占めるといわれています。
『一無(いちむ)・二少(にしょう)・三多(さんた)』は、日常生活で心がけたい生活習慣病予防の健康標語です。
『一無(いちむ)』は、禁煙・無煙生活をおくる事を指します。たばこは万病のもと、生活習慣病だけでなく、関連疾患の発症や症状悪化のリスクを高めるといわれています。喫煙歴が長くなるほど、病気の発症リスクが高まります。
『二少(にしょう)』は、少食・少酒を指します。「腹八分目に医者いらず」満腹になるまで食べずに腹八分目でとどめる事、そしてバランスの良い食事を、よく噛んで、三食規則正しくとる事を心がけましょう。また過度の飲酒は生活習慣病だけでなく、多くの病気を誘発させる可能性が高まります。お酒は、アルコール依存症等の精神的な疾患にも影響します。お酒はたしなむ程度でほどほどに!
『三多(さんた)』は、多動・多休・多接を指します。「多動」身体の活動量を増やしましょう。無理な目標を立てるのではなく、歩く量を増やすだけでも大きな生活習慣病予防になります。「多休」しっかりと休養をとりましょう。仕事の合間の「休憩」、「休日」に心身ともにリフレッシュする機会を持ちましょう。また睡眠不足は心身ともにむしばみます、適正な睡眠時間(6~8時間)を心がけとりましょう。「多接」多くの人、事、物に接し、創造的な生活を送りましょう。社会とのつながりを大切にイキイキとした毎日を送りたいですね!
暖かい季節までもう少しの辛抱です。季節の変わり目は特に体調不良が起こりやすい時期ですので、今から規則正しい生活を整えましょう!
大変遅くなりましたが、皆さま、あけましておめでとうございます。
本年もどうぞ宜しくお願いいたします!
ここ数日、めっきり寒くなりましたね。令和7年の大寒は1月20日だそうです。
大寒は二十四節気の1つとのことです。1年を春夏秋冬の4つの季節に分け、さらに6つに区切って、季節の節目とした陰暦区分を二十四節気というそうで、大寒はその1つという事のようです。
大寒は陰暦で一年の最後を締めくくる24番目の節気で、大寒(1月20日)から立春(2月3日)前日の節分までを大寒期というそうです。
文字通りでここ数日は本当に寒い日が続きますよね。寒くなると外出するのが億劫になりがちです。運動不足に陥りやすくなる時期でもあります。外出する機会が少なくなる事で、運動不足になり、筋力低下、日常生活動作能力の低下に結びつきます。ひいては活動機会を減少させ生活の質を低下させてしまいます。
また、外出機会が減り、家に閉じこもりがちとなると気持ちもふさぎ込みやすくなり、認知症やうつ病などの発症リスクが高まります。
さらに、運動不足は、耐糖能異常、脂質異常、高血圧、肥満などの生活習慣病の発症リスクも増大させ、心筋梗塞や脳卒中などの疾患にもかかりやすくなり、死亡リスクを増大させます。厚生労働省によれば、運動不足に起因する国内の死亡者数は、喫煙、高血圧に次ぐ第3位でその数は年間約5万人に及ぶとされています。(平成25年厚生労働省調べ)
適度な運動は、メタボリックシンドロームを含めた循環器疾患・糖尿病・がんといった生活習慣病の発症及びこれらを原因として死亡に至るリスクや、加齢に伴うロコモティブシンドローム、認知症などの発症リスクを下げることができます。
寒くてつらい日々が続きますが、お散歩や家で身体を動かすなど、出来る事から少しずつ運動不足解消に取り組んでいきたいですね!
早いもので今年も残すところあとわずかとなりました。今年1年、皆さまには大変お世話になりました。
新年を迎えるにあたり、縁起の良い医療コラムを掲載して今年を締めくくりたいと思います。
笑いの絶えない家(門)には自然と幸運が訪れるという意味の「笑う門には福来る」ということわざがありますね。笑いは、健康にとても良い影響があります。
人間は、自分の力で病を癒し、治す、自然治癒力が備わっています。擦り傷を放っておいたら治っていたり、風邪ひいた時に消化の良いものを食べて暖かくして寝ていたら良くなったりしますね。これらは人間が持つ自然治癒力によるものといわれています。
笑いはナチュラルキラー(NK)細胞を活性化させるといわれています。NK細胞とは身体に備わっている免疫細胞で、血液やリンパ液にのって体内を巡っています。体内に細菌やウイルスが侵入するとNK細胞が攻撃して身体を守る働きをします。
過去に、吉本興業なんばグランド花月で、開演前と公演後のNK細胞の活性度を比較した実験をしたところ、笑うことでNK細胞は活性化・正常化されたということです。公演前にNK細胞の活性度が低かった人が、公演後には正常範囲に上がり、高すぎる人の多くは正常範囲内の数値に下がったという結果が確認されました。
また、大笑いをすると腹式呼吸になります。いわば深呼吸と同じ効果で興奮や怒りのホルモンの分泌を抑えます。さらに大量に酸素を取り込むことで血液の循環が良くなり、血圧を安定させ、動脈硬化予防につながります。ほとんど笑わない人とよく笑う人を比較すると、死亡率で約2倍、脳卒中や心血管疾患の発症率でも高い有意差があったそうです。
来年も笑いのある幸福な1年にしたいですね!
皆様、どうぞ良いお年をお迎えください。来年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。
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