医療コラム(アーカイブ)

 
医療コラム


気になる病気の情報や症状のほか、

その時節・情勢に合わせた医療情報をお届けします。

冬場に多発!ヒートショック!

インフルエンザ予防接種

12月の第2週目に入って、めっきり寒くなってきましたね。気温が下がってきて気をつけたいのが、ヒートショックです。

ヒートショックとは、急激な温度変化により急激に血圧が上下することで、身体に大きなダメージ(心筋梗塞や脳卒中など)を受ける事をいいます。

冬場の浴室で、急激な温度変化により心筋梗塞や脳卒中を起こす方は大変多く、入浴中に亡くなる方は年間2万人近くに上るともいわれています。特に65歳以上の高齢者は体温調整機能が低下していてヒートショックを起こしやすいといわれています。

寒い時期に暖房の効いた暖かいお部屋から、寒い脱衣所に移動して、さらに寒い浴室を通って、熱い湯船に浸かる...暖かいお部屋から寒い脱衣所に移動する事で血管は縮んで血圧は上昇します。寒い浴室に入室して更に血圧は上昇、熱めの湯船に浸かって急激に血管が拡がり血圧低下...身体への負担の大きさは想像に難くありませんよね。

毎年、11月~3月の寒い時期にヒートショックは多く発生します。

ヒートショックを予防するポイントは温度差をなるべく少なくすることです。脱衣所や浴室を暖房器具などで暖めておくことで身体への負担を少なくすることができます。また、お風呂の温度は極端に高くしないことです。目安は38度~40度、41度以上から徐々に浴室事故が増え、42度以上になると心臓の負担が高まるといわれています。

入浴する際は手や足などにかけ湯をして身体をお湯に慣れさせてから湯船に浸かりましょう。首までお湯に浸かると心臓に負担をかけるので、お湯につかるのは胸のラインくらいまでにすると良いでしょう。

そして湯船から出る時はゆっくり立ち上がりましょう。身体が温まって血圧が低下しているので急に立ち上がると脳に十分な血液が送られずにめまいや立ちくらみを起こすことがあります。

お酒を飲んだ後は血圧が下がった状態となっていますので、飲酒後の入浴は控えましょう。

また、トイレでヒートショックを起こす事も多くありますので、便座のヒーターのスイッチをあらかじめつけておいたり便座カバーを使うなど対策すると良いでしょう。

温度差がある場所に移動する際は上着を羽織る等、日頃から習慣づけておくことも大切です。

感染性胃腸炎

インフルエンザ予防接種

川崎市の令和6年第46週(11/11~17)の感染症発生状況では、感染性胃腸炎が定点当たり患者報告数2.86人(前週2.19人)と増加しました。

感染性胃腸炎とは、ウイルスや細菌などを病原体として胃腸炎を引き起こす感染症の総称です。ウイルス・細菌が病原体となる場合がほとんどで、特にウイルス性の胃腸炎は秋から冬にかけて流行します。

主なウイルスにはノロウイルス・ロタウイルス・アデノウイルスがあります。細菌には、腸炎ビブリオ菌・病原性大腸菌・サルモネラ菌・カンピロバクター菌などがあり、腸管出血性大腸菌感染症が今年は10月以降(例年は夏季に流行)も発生しているようです。

感染経路は、手を媒介として口から体内に病原体が入って感染する場合(接触感染)、食べ物や飲み物から感染する場合(経口感染)があります。

感染性胃腸炎の主な症状は、下痢、腹痛、嘔吐、発熱です。下痢・嘔吐がひどい場合には、脱水を起こす可能性がありますので、注意が必要です。下痢・嘔吐症状がある時には、水分をしっかり取りしましょう。免疫力の弱い高齢者や乳幼児は重症化することがありますので、早めの医療機関への受診をお勧めします。

またやむを得ない場合を除き、市販の下痢止めを安易に使用するのは避けた方が良い場合があります。使用する前に医療機関でご相談することをお勧めします。

ウイルス性でも細菌性でも、もっとも重要な予防方法は手洗い・消毒です。帰宅後や食事や調理前、トイレの後はしっかりと手洗いを行いましょう。

肉や魚、二枚貝などの生鮮食品は十分に加熱してから食べるのが安全です。細菌は高温多湿の状態で増殖するので、食品は外に放置せずにすぐに冷蔵庫に入れて保存しましょう。

World Diabetes Day

インフルエンザ予防接種

「世界糖尿病デー」が“World Diabetes Day”へ呼称変更されました。「糖尿病」を世界共通語“Diabetes(ダイアベティス)”へ、偏見払拭の想いからのようですね。

毎年11月14日は、“World Diabetes Day(世界糖尿病デー)”です。

糖尿病とは、血糖値をコントロールするインスリンが膵臓で作られない、もしくはインスリンがうまく機能しない事によって血液中のブドウ糖濃度が高いままになってしまう病気です。血管の中は、砂糖水のように血液がドロドロな状態、血液が流れにくくなり、ついには血管内でつまってしまいます。

人間は血糖値を上げるホルモンは複数ありますが、血糖値を下げるホルモンはインスリンだけなのです。人類は飽食の歴史よりも圧倒的に飢餓の歴史の方が長く、進化の過程で血糖値を上げるホルモンは多数準備してきましたが血糖値を下げるホルモンはインスリンしか準備されなかった訳です。糖尿病はまさに現代病といわれる所以ですね。

糖尿病は初期段階では自覚症状に乏しく、気がつかないうちに糖尿病を発症しているという事が多く見受けられます。糖尿病は、ひとたび発症すると治癒することはなく、放置すると網膜症・腎症・神経障害などの合併症を引き起こし、さらには脳卒中、虚血性心疾患などの心血管疾患の発症リスクを高める事も知られています。

糖尿病の予防・早期発見のために、まずは定期的な健康診断をお勧めします。

良い仕事は元気な身体から!身体の定期チェックが大切ですよ!

~毎年11月14日はWorld Diabetes Day!!~

インスリンを発見した、フレデリック・バンティング医師に敬意を表し、バンディング医師の誕生日である11月14日を“World Diabetes Day(世界糖尿病デー)”と制定しました。発見は1922年、約100年前の発見だったわけですね。

血圧はいつ測れば良いの?

インフルエンザ予防接種

血圧とは心臓から送り出された血液が動脈の内壁を押す圧力のことです。

動脈にかかる圧力が高い状態(高血圧状態)が長く続くと血管はいつも張りつめた状態におかれ、徐々に厚く硬くなっていきます。これが高血圧による動脈硬化で、脳梗塞・脳出血などの脳卒中や狭心症・心筋梗塞などの心疾患のリスクを高める原因となります。

血圧は常に変動します。では、いつ血圧を測定するのが良いのでしょうか?

「高血圧治療ガイドライン」では、朝・晩2回の血圧測定を推奨しています。

朝は、①起床後1時間以内、②排尿後、③服薬前、④朝食前。

晩は、①就寝前。

①心臓の高さに維持できる環境下で、②座位で12分安静後、③喫煙、飲酒、カフェイン摂取のない状態で測定します。④1回につき2度測定し、その平均値を記録します。

では、なぜ「朝・晩」の血圧測定が良いのでしょうか?

通常、夜間睡眠時は血圧が低下し、起床に向けて徐々に上昇して日中の活動開始とともにさらに血圧は上昇カーブを描きます。しかし、なかにはこの血圧カーブとは異なる場合があります。日中に測定した血圧が正常範囲内であっても、早朝や夜間などの特定の時間で高血圧を示す「早朝高血圧」です。

夜間帯から早朝にかけて急激に血圧が上昇するタイプの「早朝高血圧」は、心臓や血管に急激に負担がかかるため、脳卒中や心疾患のリスクを高めます。

また、夜間睡眠中に高血圧となるタイプの「夜間高血圧」という場合もあります。

朝・晩2回の定期的な血圧測定を習慣づけて管理する事で、脳卒中や心疾患の予防につながるのです。

10月29日は「世界脳卒中デー」

インフルエンザ予防接種

毎年1029日は世界脳卒中機構が定めた「世界脳卒中デー」です。

日本では、公益社団法人 日本脳卒中協会が歩調を合わせて毎年10月を脳卒中月間と定めて啓発活動を行ってくださっています。

脳卒中は脳の血管に障害をきたす病気です。

脳卒中には、脳の血管が詰まる「脳梗塞」、脳の血管が急に破れる「脳出血」「くも膜下出血」があります。

日本では、死亡原因の第4位(世界的には第2位)、介護が必要になった主な原因の第2位が脳卒中であり、特に「要介護4」「要介護5」の原因では第1位となっています。脳卒中は重症化する可能性が高い病気なのです。

日本では、予防効果もあり、脳卒中患者数は年々減ってきていますが、2017年には111.5万人(厚生労働省)もの方が発症しています。

脳卒中は予防できる病気です。

脳卒中の主要危険因子である高血圧、糖尿病、不整脈(心房細動)、喫煙、過度の飲酒、高コレステロール血症に対して、塩分や脂肪分を控えたバランスの良い食事や適度な運動、肥満を予防する事で脳卒中をある程度回避する事が可能になります。

ご参考までに日本脳卒中協会が作成した「脳卒中予防十か条」を以下に掲載します。

1.手始めに 高血圧から 治しましょう

2.糖尿病 放っておいたら 悔い残る

3.不整脈 見つかり次第 すぐ受診

4.予防には たばこを止める 意志を持て

5.アルコール 控えめは薬 過ぎれば毒

6.高すぎる コレステロールも 見逃すな

7.お食事の 塩分・脂肪 控えめに

8.体力に 合った運動 続けよう

9.万病の 引き金になる 太りすぎ

10.脳卒中 起きたらすぐに 病院へ

インフルエンザ予防接種

インフルエンザ予防接種

昨年(令和5年)は、9月からインフルエンザが大流行して、大変な猛威を振るいました。今年はしっかりと予防対策をしていきたいですね。

インフルエンザは、インフルエンザウイルスへの感染が原因となって起こる感染症です。例年12月から3月にかけて流行期を迎えますが、昨年(令和5年)は9月頃より学級閉鎖になるなど流行期が到来し、12月初旬をピークに大変な感染拡大となりました。

インフルエンザは、高熱や咳等の呼吸器症状、頭痛、全身倦怠感、筋肉痛等の症状を呈します。通常の風邪などに比べて重症化するリスクが高く、特に慢性呼吸器疾患・慢性心疾患・糖尿病などの代謝性疾患・腎機能障害・ステロイド内服などによる免疫機能不全の方は重症化して死に至ることがあります。インフルエンザによる年間死亡者数は、世界で約2550万人、日本で約1万人と推計されています。

インフルエンザ対策としてはやはり予防接種です。インフルエンザワクチンは、接種すればインフルエンザに絶対にかからない!というものではありませんが、インフルエンザの発病を予防することや、発病後の重症化を予防することに関しては、一定の効果があるとされています。101日よりインフルエンザ予防接種が開始されますが、12月下旬までには接種を完了すると良いですね。

今年度の厚生労働省インフルエンザワクチン供給量は2,734万本を見込み、供給量が逼迫する可能性は低いですが、早期の予防接種をどうぞご検討ください。

また、オーソドックスではありますが、こまめな手洗い・消毒、マスク着用や咳エチケット、適度な室内換気等は何よりのインフルエンザ予防対策です。

インフルエンザは新型コロナウイルスと同時感染で、重症化率・死亡率が高まる事が報告されています。新型コロナウイルス感染症予防接種も101日から令和7年131日まで実施しています。

インフルエンザ予防接種と新型コロナウイルス予防接種は同時接種が可能ですので、こちらもどうぞご検討ください。



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